5.Recycle(リサイクル)

(2)国内向け再生PETフレーク利用量173千トンまで調査

国内ではじめて、メカニカルリサイクルによるボトルtoボトル(BtoB)の取り組み始まる

2004年にケミカルリサイクル※1によるBtoBが開始され、その利用拡大に努力を続けてきました。さらなる循環型社会の実現に向けた努力の結果、2011年5月よりメカニカルリサイクル※2がスタートしました。安全・衛生が担保され、飲料容器から飲料容器へというリユースに近い水平リサイクルによって、国内循環の選択肢がさらに増えました。今後この再生利用の市場を充実させていくために使用済みPETボトルのさらなる国内循環が求められます。
なお、メカニカルリサイクルは、海外(米国、欧州等)ではすでに実用化されています。

※1ケミカルリサイクル:PETボトルを化学的に分解してPET原料に戻し、再びPET樹脂をつくる方法

※2メカニカルリサイクル:マテリアルリサイクル(使用済みの製品を粉砕・洗浄などの処理をして、新たな製品の原料にすること)で得られた再生樹脂をさらに高温、減圧または気流下で一定時間の処理を行い、再生材中の不純物を除去する方法

国内での具体的製品別フレーク使用量を調査

PETボトルが、国内にて具体的に何にどれ位の量がリサイクルされているのかという疑問に答えるべく、2008年度より、繊維やシートといった用途からさらに具体的な製品カテゴリーに分けて調査を行いました。
2010年度調査実績は、調査対象123社に対し81社から回答を得ました。

シートでは、卵パック等食品用トレイが55千トン繊維では、自動車関連が22千トン

各用途別の具体的製品例と再生PETフレークの使用量を表2に示します。

表2 具体的製品例と使用量

(単位:千トン)

製品例

使用量

構成比

シート

食品用トレイ(卵パック、果物トレイ等)

55.0

 

食品用中仕切(カップ麺トレイ、中仕切)

4.8

 

ブリスターパック(日用品等ブリスター包装用)

12.4

 

その他(工業部品トレイ、事務用品等)

12.1

 

 

84.3

48.8%

繊維

自動車関連(天井材や床材等内装材、吸音材)

21.5

 

インテリア・寝装寝具(カーペット類、布団等)

13.4

 

衣料(ユニフォーム、スポーツウエア等)

10.7

 

土木・建築資材(遮水、防草、吸音シート)

10.5

 

家庭用品(水切り袋、ハンドワイパー等)

0.2

 

その他(テント、防球ネット、作業手袋、エプロン)

2.9

 

 

59.2

34.3%

ボトル

食品用ボトル

19.5

 

非食品用ボトル

0.5

 

 

19.9

11.5%

成形品

一般資材(結束バンド、回収ボックス、搬送ケース)

2.3

 

土木・建築資材(排水管、排水枡、建築用材等)

2.1

 

その他(ごみ袋、文房具、衣料関連等)

4.6

 

 

8.9

5.2%

その他(添加材、塗料用、フィルム等)

0.2

0.1%

合計

172.6

100%

(出所)PETボトルリサイクル推進協議会

図10 2010年度PETボトルの回収/再商品化の流れ

(単位:千トン)

図:図10 2010年度PETボトルの回収/再商品化の流れ

拡大

(出所)

指定PETボトル販売量、事業系ボトル回収量、国内向け回収量、国内向けフレーク量:PETボトルリサイクル推進協議会

指定法人ルート量、指定法人ルートのリサイクル量:公益財団法人日本容器包装リサイクル協会

輸出量、PETリサイクル量:PETボトルリサイクル推進協議会の推計値

千トン未満を四捨五入してあるため計算値があわない場合があります。

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