事業者によるPETボトルリサイクル
家庭から分別排出され、市町村が分別収集するPETボトル以外に、表5に示す諸ルートで、事業者自らが回収を行い、PETボトルのリサイクルを推進しています。今回は国際空港施設内で排出されたPETボトルを回収し、リサイクルを実施している中部国際空港リサイクルセンター(サンエイ株式会社)の取り組みを紹介します。
事業者によるPETボトルリサイクルの先進事例
愛知県常滑市の沖合に建設された海上空港である「中部国際空港セントレア」は、空港周辺の環境に配慮した空港を目指し、環境マネジメントシステムの国際規格『ISO14001』の認証も取得している国際空港です。
中部国際空港リサイクルセンターでは、空港の基本理念に基づき、航空機および空港施設内で発生したPETボトルを含む一般廃棄物の収集、分別、減容化を行い、リサイクルを進めています。
●回収PETボトルの再資源化による再生品を使用
中部国際空港リサイクルセンター
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中部国際空港ターミナルビル内のメンテナンス係のユニフォームはPETボトル再利用品です。
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空港内のリサイクルの特長
国際空港内のリサイクルセンターであるため、集まるごみも国際的で、PETボトルは国内品に限らず、多数の海外品も取り扱っています。
また、滑走路の除草によって大量に排出される刈草は、2機ある炭化装置によって炭となり、助燃材となって産業廃棄物処理センターで使用されます。
図15 「中部国際空港 セントレア」でのPETボトル再生フロー
表5 事業系PETボトルの回収形態による分類
類型 |
業種等 |
業種の主な例 |
自動販売機脇回収型 |
飲料販売事業者 |
飲料ボトラー、飲料自動販売機オペレーション事業者等 |
自社排出型 |
事業者 |
工場、オフィス等全ての事業者 |
拠点回収型 |
チェーンストア |
スーパーマーケット、コンビニエンスストア、生活協同組合等 |
利用者持込型 |
交通機関 |
鉄道(駅含む)、空港、高速サービスエリア、バス、フェリー等の海運業 |
レジャー施設 |
スポーツ観戦施設、映画館、遊園地等のレジャー施設 |
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