平成11年2月に「ごみ非常事態」を宣言してごみ減量に本格的に取り組み、昨年8月からは政令都市で初めて紙製容器包装とプラスチック製容器包装の分別収集を開始した名古屋市。本誌でも以前取り上げましたが、その後の経過を追ってみました。
意識高まる市民ときめ細やかな対応
 新しい分別方法がスタートして1年が経ち、開始時の混乱もかなり治まり、市民も細かい分別に慣れてきたようだ。それは分別開始後専用のホットラインに約2万件殺到した電話の問合せが、現在では落ち着いていることなどでもうかがえる。
 資源収集について、昨年は「何が容器包装にあたるのか基準がわからない」という問合せが多かったが、容器包装に識別表示がついた製品が多くなり、分別に関する質問も減ってきている。広報について「パンフレットが複雑すぎてわからない」ということから、新たに高齢者用と小・中学生用のパンフレットを作成した。
 また、市民から強い要望があり、今年の4月よりプラスチック製包装、紙製容器包装の収集を2週間に1回から週1回収集に変更し、より資源資源として排出しやすいようになった。
 また、平成13年4月から家電リサイクル法が全国一斉に施行され、料金負担を嫌う人の不法投棄が懸念されるが、不法投棄通報専用FAXを設置したり、郵便局やタクシー協会の協力のもと「不法投棄しにくい・できない」監視体制・通報制度をつくっている。
 PETボトルはそれまでのスーパーなどでの拠点収集から平成12年度の8月よりステーション収集に変わって、収集が飛躍的にのび、月毎にみて前年の同じ時期の2~3倍に増え、収集計画量の2,790tを上回る3,752tという収集量になった。市民の関心は分別することだけにとどまらず、自分たちが分別して出したものがどのようにリサイクルされているかということにまで広がっている。
個人の責任を明確に
 ごみ減量が順調に進む中、分別に熱心な人とそうでない人の意識の格差が出始めている。人によっては資源として扱っているプラスチック製容器包装、缶、びん、PETボトルなどを不燃ごみとして出してしまっている。そのため平成13年7月より不燃ごみを、ステーション収集から燃えるごみと同じ各戸収集に切り替えた。これは事業系ごみなどの不適正排出の防止やステーションへの不法投棄を解消することに加え、個人(各戸)の責任を明確にし、不燃ごみに混ざった資源を意識してもらい分別を徹底してもらうためだ。

 これからの課題は、分別がされていない人への指導・啓発をどのように行なっていくか。そして不燃ごみに混ざっている資源をどこまで資源にまわしてもらうか。これがさらなるごみ減量につながると考えている。

名古屋市環境局事業部作業課 作業係 降矢(ふるや)雅昭主事)
(取材 RING委員)
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