6.Recycle(リサイクル)

(3)海外調査~中国PETボトルリサイクル技術調査(2016年9月)~

林氏(中国化学繊維工業会副秘書長)を囲んで

 日本の回収PETボトルリサイクル状況に影響する中国のPETボトル再生材市場の実態を調査するため、推進協議会は2016年度も9月22・23日の第12回中国国際リサイクルポリエステル会議への参加に合わせ、日本の回収PETボトルを輸入利用している中国の主要なリサイクル事業者を訪問しました。今回初めて中国化繊工業会・再生化繊委員会の要人と面談することができ、中国政府の政策に直結した業界の取り組み状況を知ることができました。
 2016年度は中国の第13次五カ年計画の初年度ですが、とりわけPETボトルリサイクルの業界においては、事業者の環境対策と一定以上の事業規模への誘導が明確な国家目標の一つとなっており、例えば廃水処理などの環境対策のできない中小の事業者は淘汰されていく方向性が明確に打ち出されています。さらには、環境負荷増大抑制の視点から、中国として洗浄を要するPETくずの輸入に制約がかかる可能性があります。このようななか、日本のC級フレークを輸入しフレーク洗浄・短繊維製造を行っている最大手のリサイクル事業者は、さらなる事業拡大を推進しつつ、増大する原料調達は日本に求めず中国国内の回収PETボトルの調達増やバージン樹脂の利用となっていました。また、日本のベール輸入を進めている大手リサイクル事業者は、自信を持つ自社技術をベースに事業拡大を推進しており、上記国家政策のもとで成長する側と自負していました。

 ところで、2015年度の中国再生PET繊維の生産量は530万トンで前年より減少しましたが(20万トン減)、2016年度は業界全体として回復基調になり、600万トンになるとのことでした。その原料として、国内回収で賄えない200万トンの回収PETボトルを輸入で賄う構造に大きな変化はないものと推察されますが、そのうち30万トンを占める日本からの輸入分について、PETボトルリサイクルに関する中国の政策が今後どのような影響を与えるのか、引き続き注視していく必要があります。
 第12回国際会議では、回収PETボトルのリサイクルに関してボトルtoボトル技術のブラッシュアップや、新たにポリエステル繊維のリサイクル技術の提案がありました。PETボトルのリサイクル関連技術に関してはやや停滞感を感じましたが、再生材品質の高度化に向けた技術の進歩については引き続きフォローしていく必要があります。

第12回中国国際リサイクルポリエステル会議 風景

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